遺品整理を自分でやってはいけない最大の理由は、◯◯なんです。
今回は遺品整理業界におけるネコババというものがどういったものかと、その対策についてお話いたします。
そもそも遺品整理においてのネコババとはどういったことをさすのかについてですが、読んで字のごとくではありますが現場で見つかった現金や有価物が盗難されてしまうことをいいます。
このネコババの被害は非常に多いはずです。
なぜそれを言い切ることが出来るのかというと、私は昔買取専門店に勤務しており、遺品整理や家財整理の現場から出てきたものの持ち込みが後を絶たなかったからそれを実体験として認識できているのです。
少し具体的にお話します。
夕方になると作業着を着たスタッフの方が「店長、これ本物?本物だったらいくらになります?」と頻繁にくるんですね。
本物か偽物か、どのくらいの価値があるのかも分からない買取スキルがない業者さんにこのケースは多く存在するように思います。
このネコババですがある程度自分たちで片付けを進めた方々がその被害にあいやすかったりします。
全く手つかず状態で業者に頼まれる方は警戒心も強い状態なことも多く、「こんなものがあったはずだ、あんなものがあったずだ」と依頼をする際に業者に釘を刺しておき探してほしいと依頼されることが多いです。
これが予防線の役目を果たし悪徳業者もトラブルを警戒して下手なことが出来かったりするのです。
では逆に自分たちである程度片付けを進めたご家族の場合はどうでしょうか?
自分たちの納得のいくところまで金品や思い出の品など引き上げているので、業者に依頼する際には「もう価値あるものはないから、全部いらないから処分して下さい」と自ら悪徳業者が安心してネコババできる環境を作ってしまうのです。
私も遺品整理業に従事しておりますのでお客様から「必要なものはすべてまとめてあるので、ここに残っている物はいらないから全部捨ててほしい」とご依頼を頂くことも稀ではございません。
しかしどれだけ自分たちで片付けをした大切なものはすべてよけてあるとおっしゃるお家からも、現金や有価物は家を空にする過程でみつかるものです。
出てきたお金やお品物をお返しすると皆さま一様に「あれだけ探したのに、まだこんなに出てきたの?」と驚かれるのです。
このネコババの被害にあわないための対策は立ち会いをされることが何よりの予防策となります。
そしてなにより大切なのが業者側の想いに寄り添ってみる事かもしれません。
その業者がどんな思いをもって作業しているのか、どんな理念をもって作業しているのか、遺品整理というものをどのように捉えているのか。
そんなところに目を向けて業者側の想いを知ることが数あるトラブルを回避する一番の近道なのかもしれません。